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ムジカ工房は、音楽教育家・北村智恵をサポートする、小さなアトリエです。
北村智恵ピアノ教室、コンサートの自主公演、ピアノ指導者セミナー開催等、行なっています。

最新情報

2019年5月24日(金)開講 ショパンの本質を知る マズルカ連続講座    北村智恵 レッスンに役立つ ショパンまるごと講座

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北村智恵 レッスンに役立つ ショパンまるごと講座
ショパンの本質を知る マズルカ全曲講座 全19回
ショパン作品のすべてに繋がる、導入準備とマズルカの指導 

2019年5月24日(金)開講
月1回 第4金曜日 予定 10:30 - 12:30
2020年11月 修了 予定 (全19回)

日 程: 5月24日(金) 以後月1回 第4金曜日(予定)

会 場: カワイ梅田コンサートサロン"ジュエ"(大阪駅前第3ビル1F)
     大阪市北区梅田1-1-3 TEL 06-6345-8300
     大阪駅・梅田駅より 徒歩5-10分

テキスト:ナショナル エディションNo.4 「マズルカ集」
     ナショナル エディションNo.25 「マズルカ集」
     ナショナル エディションNo.5 「ノクターン集」
     音楽之友社「ピアノ曲集:ショパンへの道」(北村智恵・著)

募集定員:50名(先着順)

受講料: ■分納 (4講座)16,000円×4回  (第17回~19回 3講座)8,000円
     ■全納の場合 (19講座)70,000円
     (北村智恵編纂 自主教材の楽譜代を含む)
   
お申込み・お問い合わせ
●ムジカ工房 TEL 072-689-0727 info@musicakobo.com
●カワイ梅田 TEL 06-6345-8300

主催:ムジカ工房/後援:ちえの輪倶楽部/協力:カワイ梅田

 和声を味わう、リズムを感じる、息づかいにあふれた人の声(ベルカント唱法)のようにピアノを美しく歌わせて弾く、これらこそ、子どもたちや若い人たちが一番初めに出会うべきショパンの要素、真髄と呼べるものであり、そしてまた、彼の、人間としての魂(ポーランド語で言うところの<zal>━悲哀のようなもの)や、音楽への慈しみにふれることこそ、本当のショパンに「出会う」ということではないでしょうか。そういうことを学ぶショパン作品の入口として、マズルカは絶好の教材です。

 ショパンはマズルカを少年時代から絶筆作品に至るまで、ほぼ全生涯にわたって書き続けていて、60曲近く書き残しました。ショパン自身が最も書きたかったマズルカというスタイルの中に、ショパンの人間としての思いや思想、そして作曲家としてのエッセンスがちりばめられています。技術的にも難易度の幅が広いので、子ども達にも弾ける曲が何曲かは存在します。これまでの日本のピアノ教育の偏りから、マズルカを"食べず嫌い"や未知のものとして歩んで来られた先生方にも、ぜひともショパンのマズルカの素晴らしさに出会っていただきたいと思います。
 この講座ではショパン作品の「導入準備」として、やさしい技術で弾ける、初心者や子どもたちのために書かれたポーランドの別の作曲家の小品等も扱います。

★2017年5月に開講し、2019年1月に最終回を迎えた
 北村智恵 バッハが特になる講座
 「インヴェンションとシンフォニア 全曲講座」全19回は
 大変御高評をいただき終了しました。
 今回の「マズルカ全曲講座」にも、ぜひたくさんの方のご参加を
 お待ちしています。

【メッセージ】
「マズルカ」には彼のすべての曲に通じる
ショパン音楽の本質があるのです

 ショパンが弾けるということは「ピアノ」という楽器を「使いこなせる」ということです。それほどショパンの作品は、ピアノという楽器の特性やその多様な特徴が生かされた音使いで音楽が作られているということです。

 具体的に言うと、奏法による音質や音色の変化、指使いによる音色の違い、開離和音の用い方、ソノリティの変化や休符の使い方に至るまで、「音楽」を表現することにおける可能な最大限のことを駆使して作品が書かれているからです。そのピアニズムは、ピアノという楽器が「音楽」を表現することにおいて、いかに多彩、多様に、つまり豊かな表現が可能かということを教えてくれます。近代ピアノのメカニズムを知り尽くし、それを奏法に生かしたショパンの作品は、ピアニストだけでなく、ピアノを学ぶすべての人にとって不可欠なことと思われます。

 そして案外知られていないことですが、ショパンは、バッハとは異なる種類の類まれなポリフォニー作家、加えてリズム作家なのですが、そのことは、和声の豊かさや美しさの陰に隠れて意外に見落とされているショパンの本質であり、それこそが「ショパンらしさ」を構成している重大な要素です。

 「マズルカ」は、亡命ポーランド人として苦悩の生涯を貫いたショパンの全作品中、最高傑作と言えるジャンルです。もともとポーランド農民の民族舞曲ですが、ショパンの様式化された「マズルカ」では、ポーランドの民衆の日常生活の悲喜こもごもやそんな祖国への望郷の思いが語られ歌われています。言わばショパンのエッセンスを網羅したジャンルと言えるでしょう。ショパンは少年時代からずっとマズルカを書き続けていましたが、特に、パリに行き亡命ポーランド人として生きる道を選択したときから、「ポロネーズ」「マズルカ」は、彼のアイデンティティそのものでした。銃を持って戦うことだけが愛国心なのではなく、「音楽」でポーランドの悲運な歴史と哀しみを後世の、しかも世界中の人々に知らしめるという役割りを果たすべく、使命感を持って、作品を書き続けました。彼にとっての「愛国心」であると信じ、生涯ポロネーズとマズルカを書き続けたショパンは、私達日本人を含め、世界中の人々に対して今もなお立派にその役割りを果たし続けているではありませんか。

 ただ日本の現状を見渡してみると、ソナタや、スケルツォ、バラード等の大曲を弾いているような人でも、人前では「マズルカ」は、ちょっとした小曲でさえ、演奏されないという事実──ましてや、レッスンでショパンの導入に「マズルカ」を扱っている先生は殆どいないという状況です。それは、先生自身がポーランドの民族舞曲についての勉強をする機会がなかったという、日本のこれまでのピアノ教育の偏りから生まれた不幸な結果です。ところが、実は、「マズルカ」の要素は、ショパンのあらゆるジャンルの中に入っているのです。何と「ポロネーズ」や「ワルツ」として出版されている曲の中にさえ「マズルカ」の部分がかなり含まれています。

 つまり、ショパンの曲を弾くときは、どのジャンルの曲を演奏するときでも、ベースとして「マズルカ」の知識やリズム感を勉強しておかなければ、本来ショパンが求めていた演奏にはならないということなのです。

 今回のマズルカ全曲講座では、その導入(プレ・ショパン)の段階を含め、レッスンで使用できる具体的な内容をお伝えし、ショパンの考え方やピアニズム・彼の生涯やその時代背景をも含めた「ショパンまるごと講座」にしたいと思っています。50年間、ショパンの人と作品を研究し続けてきた一人の音楽学研究者として、相愛大学ではピアノ教授法の中で長年、学生達にそれらの授業も致しましたが、これまでの日本のピアノ教育に欠けていたポーランドの民族舞曲についての学びやショパンの導入教育等、レッスンに還元していただきたく、一人でも多くの「ピアノの先生」方のお役に立ちたいと思い、このたび連続講座として開講する運びとなりました。自筆楽譜の展示と共に、豊富な資料映像や資料音源も日本では珍しいものばかりで必見・必聴です。ぜひご参加下さい。
(北村智恵)

 




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