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ムジカ工房は、音楽教育家・北村智恵をサポートする、小さなアトリエです。
北村智恵ピアノ教室、コンサートの自主公演、ピアノ指導者セミナー開催等、行なっています。

レッスンQ&A

Q1 併用曲集としても使える?

※『ピーターラビットと学ぶはじめてのピアノ教本』に関する質問
Q1

新しく出版されたばかりの『ピーターラビットと学ぶはじめてのピアノ教本』を店頭で見つけとてもかわいいので、1巻から3巻まで1冊ずつ買ってきました。
巻末の、「先生方へ」という指導の手引きを読み自分でもひととおり弾いてみて、とても納得しました。そこで、是非ともレッスンに使ってみたいと思ったのですが、実は今、さしあたって習い始めの生徒がいないのです。
もうすでに別の本を使ってレッスンを始めてしまった生徒に、この本を使うとしたら、どのような使い方をすれば良いのでしょうか?

(回答:北村智恵)
→この本は、全く習い始めのときから使っていただくのが理想ですが、もうすでに他の本でレッスンをしておられる場合は、併用曲集として使えます。ただし、どのメソードを使っている生徒さんでも、たとえば、譜が読めて、指がよく動いたとしても、このテキストが目ざしている「初めから音楽する」ことにおいては、そのような体験が乏しいと感じられる子の場合は、1巻の初めから併用して下さい。一見、譜は易しいので、とばして使えそうですが、「音の聴き方」の指導や、二声部を弾き分ける(聴き分ける)ことの基礎などは、すべて1巻での指導にかかっているからです。
 同じメロディーでも、タッチやアーティキュレーションなど、奏法が違えば、表現内容がすっかり変わってしまうということや、それらまで同じでも、テンポが違えばこれもまた、表現内容がすっかり変わってしまうということを、習いはじめのときにこそ体験させなければ、音楽の本質とはかけ離れたところで「テキストのページだけが進んで行く」ということになってしまうと思うのです。
 具体的に言うと、①タッチの弾き分け ②アーティキュレーションの確実な読みとり ③テンポ感 ④他者との呼吸合わせ ⑤二声部の弾き分け ⑥イメージ表現(ディナーミクや、一つ一つの音の音質、音色に至るまで)等々、1巻の内に少なくともこれらのことが要求され、実際に弾けるようになるのですから、これらの一つでも欠けているとしたら、フィード・バック方式で併用曲集として利用して下さい。1巻を完全にマスターすることによって、二声部を聴き分ける耳が育っているので、ポリフォニーの基礎ができていて、2巻は1曲めから確実にポリフォニーの導入となります。また、全巻通して、長調や短調だけでなく、旋法や無調・複調(バイトナリティ)・倍音利用の音楽など、易しい技術のうちに、偏りのない、現代曲にも通じるさまざまな要素を体験できるようになっているので、子どもにとっては現在使用中のメソードの「おさらい」、指導者にとっては指導内容の「補完」として利用すれば良いのではないかと思います。
 譜読みは少なく課題は深く、というのが、私のモットーです。どの曲にも時間をかけ、先を急がないようにして下さいね。



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