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ムジカ工房は、音楽教育家・北村智恵をサポートする、小さなアトリエです。
北村智恵ピアノ教室、コンサートの自主公演、ピアノ指導者セミナー開催等、行なっています。

指導ポイント

1巻 かわいいことり/びょうきのピーター/ごきげんねずみのおどり

かわいいことり(P.41)
 スラーには、いろいろな長さ、いろいろな形があることを教えると共に、冒頭1~2小節のように、右手から左手にかけて、左右両手にまたがるスラーがついているときなど特に、手が替わるときに音が途切れていないかどうかを自分の耳でよく聴き確かめるよう促す。「あっ おともだち!」の時に習った、表記の異る同音( )のことが、理解できている かどうか確認するための曲。そのため、6小節目と7小節目は同じ鳴き声(チッチッチッ)になっている。歌詞がついていることの意味を考え、活かす。弾く前に
①階名で声を出して歌う
②歌詞の言葉どおりに歌う
それらが滞りなくできてから、ピアノの鍵盤上に指を乗せて弾く。スラーの切れ目やスタッカートの音を軽く切る。(アーティキュレーションを、はっきりさせる。)「ピーロッピーロッ」とさえずる小鳥、「ピーロッロ」 とさえずる小鳥、「ピッピッピッ」とさえずる小鳥、「チッチッチッ」とさえずる小鳥(くり返して2回弾くが種類は同じなので1種類とみなす)、「クックックッ」とさえずる小鳥、合わせてこの曲には何種類の小鳥が登場するのかを、子どもたちにクイズのように訊ね、考えさせる。(正解=5種類)そのことで、6小節目と7小節目が同じ音であることの理解を確認する。また、暗譜で弾けるようになってから、5種類の小鳥の声のみ、表示された音の1オクターヴ上や2オクターヴ上、3オクターヴ上などのポジションを自由に選んで弾くよう指示することで、「音色(ねいろ)」が変化して楽しいということが体験できる。少くとも3~8小節を、3オクターヴ上のポジションでそのまま続けて弾くよう指示する。その際、いずれの場合も、「この場所で」と鍵盤を指して具体的な場所を指示する。くれぐれも「オクターヴ」という語を使ってしまわないよう留意すること。(まだ習っていない)

びょうきのピーター(P.42)
 「ゆっくり」という表示が、どの程度の遅さであるのか、いろんなテンポで弾いてみるよう促す。速すぎれば「びょうきの」という言葉にそぐわず、遅すぎてもワン・フレーズをひと息で弾けなくなってしまう。(死んでしまいそうになったら困るよね?!) 生徒は7拍ごとにフレージングをし、息も吸うが、伴奏者(指導者)もそれにつられて手を上げてしまわないように。必ず全音符ぎりぎりの長さ分伸ばして、生徒ののところでそれぞれの和音の響きを、意識・認識させること。ハ長調でもなくイ短調でもない、「旋法」の響きに馴染むためにも、のときの和音の音の伸びがしっかり聴きとれるよう、その工夫の1つでもあるので、くれぐれも生徒のフレージングに合わせて(つられて)和音を切ってしまわないように。

ごきげんねずみのおどり(P.43)
 前曲の「びょうきのピーター」には「ゆっくりと」と表示されているが、この曲にはテンポの表示がない。前曲(見開きの左ページ)で、「テンポを考える」ことを学んだあと、続く右ページの、「曲のタイトル」から、テンポを想像したり、想定してやってみる、という姿勢を学ぶ。そのためにも、「ごきげん」という語の意味や気分が理解できていることは大切。ごきげん=機嫌が良い=楽しい・嬉しい・陽気、といったイメージを初めに明らかにしておき、その気分を伝えられるようなテンポで練習してくるように促す。a mollの曲だが、短調の曲というと「淋しい曲・悲しい曲」と擦り込まれることが多いので、テンポによっては「勇ましい(勇壮)」「楽しい」こともある――それほどテンポのインパクトは大きいということを体験させるためにも、最初ゆっくり弾いてみる→少し速めに弾いてみる→もっと速く弾いてみる→うんと速く弾いてみる→できる限り速く弾く、といったような変遷を経て、タイトルのイメージに近づくためのテンポ・アップを試みさせる。生徒自身が諦めてしまったり、指導者が待てなくて妥協してしまうことがないよう、暗譜してからの時間のかけ方が勝負。テンポ・アップしてからでも、アーティキュレーションが楽譜どおりに、音ではっきり表せているかどうか確かめさせる。2拍ずつのアーティキュレーションと共に、5~6小節のレガート(右手から左手へのスラー)の部分もそのようになっていなかったら、その生徒が弾いている、楽譜どおりではない弾き方を模倣して生徒に聴かせ、正しいほうと並べて聴かせることで、どの音とどの音との間が違っているのか(つながり方切れ方等)比べて聴けるようにする。弾いている自分の音は、正しく弾いているつもりでしか聴いていないが、他者の音は客観的に聴けるので、「違い」が判断しやすい。




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